[2019/4/20]永続性も経営の目的
4月20日(土)
後継者の育成― 事例A
(1)永続性も経営の目的
中小企業の運命は、いつしかつぶれていくようになっているのかも知れない。「つぶれる」と言えば表現がキツいが、消えていく、溶けていく ―といったところだ。
日本国には、相続税がある。A社の場合は、会社内容がよくなればなるほど、株価が上がる。株を相続する学者の息子には、重い税金がのし掛かってくる。相続税を払うために、四苦八苦する。このプロセスで、企業が消えていくのかも知れない。経営の目的は、収益性、教育性、社会性、永続性 ―である。
①収益性
企業は、利潤なくしては罪悪である。ところが、物流企業の大半は、アップアップしている。もうける力なくして、企業とは言わない。
②教育性
企業活動のプロセスで、それに従事する者の人間性を向上させていくことが、企業経営の目的である。働く人の鬱が増えている。体調が悪くなる人もいる。こうしたことが企業経営の目的ではなく、ヒトとしてのレベル=人間性 ―を向上させていくことが目的である。
③社会性
人様の役に立つことが、社会性である。犯罪会社であってはならない。荷主の役に立つことで、社会性を獲得することができる。利潤を出すことで税金を納付する。このことも、立派な社会性である。
④永続性
“パッと咲いてパッと散る”桜の花も美しいが、企業の目的は、永続性にある。継続することである。永続性にチャレンジするのが、企業というものである。
A社は現状として、収益性、教育性、社会性はそれなりに具備している。しかし、永続性に赤ランプがともっている。赤ランプの原因は、人づくり、とりわけ後継者教育の不在にある。
つづく
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